時事コラムを中心に、社会評論エッセイや名言・格言・諺の解説を掲載

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原野辰三の社会評論エッセイ

ドイツの歴史認識

ドイツ政府による賠償

ドイツは過去とどう向き合ってきたか

ナチスの犯罪によって、最も大きな被害を受けたのは、ユダヤ人です。1939年の時点で、ドイツ、ソ連、ポーランドなど20カ国に、830万人のユダヤ人が住んでいましたが、そのうち72%にあたる、およそ600万人が殺害されています。

1952年9月に、アデナウアー首相はイスラエルと、ユダヤ人団体との間で、「ルクセンブルク合意書」に調印しました。この合意に基づき、西ドイツ政府は、イスラエル政府などに対し、合わせて35億マルクを支払いました。当時の35億マルクを今日の貨幣価値に換算しますと、およそ3500億円に相当します。

しかしルクセンブルク合意は、ドイツが行ってきた賠償の氷山の一角にすぎません。ドイツは、この他にもいわゆる「連邦賠償法」や二国間協定によって、賠償金を支払い続けてきました。

ドイツ政府が、1952年からの46年間に支払った賠償金は、1021億マルクにのぼります。今日の貨幣価値に換算しますと、2000億マルク、およそ10兆円に相当する金額です。

賠償を行ってきたのは政府だけではありません。2000年8月、ドイツ連邦政府と、ドイツ企業およそ6400社は、ナチスの支配下で強制労働をさせられた市民らのために、賠償基金を創設しました。賠償基金の総額は、100億マルク(およそ5000億円)で、政府が50%、企業が50%を負担しています。

この基金は、これまでに162万人の被害者に対して、およそ42億ユーロ(約5649億円)の賠償金を支払いました。

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