執筆者:
原野辰三
投稿日時:2010年01月21日 AM5時30分
私は昨年の11月14日に「JAL問題について」を採り上げ、これこそ、政官業の悪しき仕業である旨のことを書いた。しかし、新聞等マスコミは、その本質問題について論調しなかった。
やっとのことで、今日の朝日新聞は「政官業 無責任の連鎖」という見出しで、下記《解説》記事を掲載し、遅まきながら、このことに言及した。
国を代表する「ナショナル・フラッグ・キャリア」の日航が法的整理に至った背景には、政官業がもたれ合う「責任者不在」の構造があった。
自民党政権は地方空港を造り続け、完成すると航空会社に就航を迫った。全国97の空港と新幹線、高速道路が旅客を奪い合い、2009年度上半期、日航の国内線の7割近い路線が採算の目安とされる利用率60%を下回った。
旧運輸省・国土交通省は、空港建設と維持のために着陸料を高くし、航空会社の競争力をそいだ。01年の米同時多発テロ後、国際線需要の低迷から日航の体力が弱ると、抜本改革を先送りしながら日本政策投資銀行の増資引き受けや追加融資で延命を図った。
日航自体にも問題があった。05年に相次いだ運行トラブルや社内の派閥抗争などで会社の評判が下がり、客離れにつながった。リストラや機種を更新するスピードでも全日本航空に遅れをとった。
08年秋のリーマン・ショック、09年春の新型インフルエンザ流行という世界の航空業界を襲った大波にあらがう体力は、日航には残っていなかった。
また、同日の天声人語にも、次のようなコラムがある。
・・・▼評論家の佐高信氏は「役所と民間の悪いところを合わせたような会社」と辛辣だ。政治に弱い体質に大企業病が宿っていた。ジャンボの大量購入も、対米配慮と無縁ではあるまい。空港を乱造した政治家、天下り官僚の責任は不問で、また税金が投入される▼・・・私が以前に指摘したとおりである。
JAL問題は、かつての自民党政権を象徴する悪政の一つではあるが、このように政官業がスクラム組んで甘い汁を分かち合い、日本を無茶苦茶にし、国民を蔑ろにし、挙句の果ては結局国民に、そのつけを払わせる、こんなことが55年間もやってきたのだ。
JALの後始末も結局は公的資金つまり税金でやることになったわけだ。
ここで見逃してはならないのは、その背後にアメリカの大きな力が働いていることだ。
先の天声人語にあるように、アメリカの意向に服従して大量にジャンボ機を買わされたことだ。実際に空席が目立ち非効率経営の原因を作ったのである。
もっと大きな、そして根本的な問題は、日本が高度経済成長によって、世界第二位の経済力をもったことで、巨額の財政を貯えたとき、アメリカは日本に対して、「もっと公共投資を積極的にやれ」と迫ったことだ。
これは紛れもない事実で、いわゆる日米構造改革協議会における年次改革要望書にはっきりと示されている。
そのアメリカの日本操縦に盲従し、またそれをチャンスとばかりに、政官業が一丸となって、ダム・港湾・道路・空港等々、いわゆる土建国家で巨額の金を“コンクリート”につぎ込んできたのだ。
その結果850兆円もの借金を国民に背負わせ、子供にまでそのツケを払わせる国にしたのである。
今、民主党政権はその自民党政治の負の遺産を引き継いで苦慮しているが、ただし、民主党には、かつては自民党政権の中枢にいた議員も多く居る。
民主党は本当に国民の利益を代表する政治をするのかどうか、我々国民は目を皿にして見張ることを怠ってはならない。
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参照元
- 瑞雪の 「親方日の丸」2010-1-23 19:09
- とうとう日航が破産した。いろいろ理由はあるだろう。......more






